Coleoptera 甲虫目
Polyphaga カブトムシ亜目(多食亜目)
Staphyliniformia ハネカクシ下目
Staphylinoidea ハネカクシ上科
Staphylinidae ハネカクシ科
Aleocharinae ヒゲブトハネカクシ亜科
Aleocharinae, incertae sedis 所属不明(ヒゲブトハネカクシ亜科) ←ココ!
海浜性や潮間帯に生息するヒゲブトハネカクシには,重要な形態的特徴である口器などが収斂する場合があり,しばしば系統関係の推測に支障を来す要因となっている.下のハマハネカクシ属も例外ではなく,過去にはウミハネカクシ族Liparocephaliniに所属していたこともあったが(Ahn and Ashe, 1996),その正確な系統学的位置は未だ明らかになっていない.Ahn et al. (2010)の分子情報を使用した系統解析では本属はウミハネカクシ族から除外されている.
日本からはMaruyama (2011)によって属が初記録され,同時に1新種も記載された.
Salinamexus Moore et Legner, 1977 ハマハネカクシ属 (3種)
browni Moore et Legner, 1977 ハマハネカクシ 本; メキシコ
hayamai Maruyama, 2011 ヒメハマハネカクシ 本
koreanus Jeon et Ahn, 2007 チョウセンハマハネカクシ 本
Ahn, K.-J., Ashe, J. S., 1996. Phylogeny of the intertidal aleocharine tribe Liparocephalini (Coleoptera: Staphylinidae). Systematic Entomology, 21: 99-114. [海浜性ウミハネカクシ族の系統について.]
Ahn, K.-J., Jeon, M.-J., Branham, M. A., 2010. Phylogeny, biogeography and the stepwise evolutionary colonization of intertidal habitat in the
Liparocephalini based on morphological and molecular characters (Coleoptera: Staphylinidae: Aleocharinae). Cladistics, 26:
344-358. [Liparocephalini族の系統解析を形態・分子両面から行っている他,生物地理や起源などについても考察している.]
Maruyama, M., 2011. New record of the seashore genus Salinamexus (Coleoptera, Staphylinidae, Aleocharinae) from Japan,with descriptions of a new species. ESAKIA, 50: 105-114. [本論文が日本から初めてSalinamexus ハマハネカクシ属を報告した.同時に一新種 S. hayamaiが記載された.]